2011-11-17

no reason to cry

湯船の中で「スプートニクの恋人」を読むつもりだったのに

今日は無謀なまでに遠出をしたせいもあり、

本を何度も落としそうになるくらい眠たくて

結局読むのを断念してしまった。

わたしはとてもたくさん歩く。

それも意識的に。

何かを考える時、決まって歩く。

考えるために歩く。

こういう時だいたい高木正勝さんを聞いていたけれど

今日は杉原一平さんのピアノを延々と繰り返し

ただひたすら考えながら歩く、歩く、歩く。

何か思いついたり解決したりする時もあるし、しない時もある。

けれどもう何も考えられないくらいくたくたになると

色んなことがどうでもよくなる。

大体はたいしたことなんてない。

号令がかかったかのように一斉に花をつける金木犀の香りは

もうすでに来年まで鼻をくすぐることもなくなって、

すっかり冬が肩を叩く時期なのに困惑するくらい過ごしやすい気候だった今日。

空はばかみたいに広くて、太陽は目を向けられないほど眩しかった。






夜タクシーをひろった時に指先が冷えていて、

季節は着々と変化していることに苛立つ。

外は霧雨、 白い息がたよりなくねじれて消えていくのを 少しだけ見て窓を閉めた。

次に引っ越すときは、いつでも窓を開けられるような

見晴らしのいい部屋に住みたい。

夕焼けを染み込ませられるような大きな窓と

静かに本が読めるお風呂、それだけでいいのに。

世間は無意味な欲望で溢れていて

色気のない雑音に包まれながら

それでも許してほしいと祈っている。



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